ジャネット・ウィンターソンの「灯台守の話」を読みました。
筆者は、結婚したものの処女懐胎がやりたくなって孤児院から彼女を連れて
くるような、ペンテコステ派狂信者の養父母に育てられた孤児。極端なキリ
スト教英才教育のもと12歳には説教師になり、しかし15歳で同性の恋人を
作って家からも教会からも追放 → 職を転々 → 独学でオクスフォード大学
入り → 作家という、なっかなか激しい生い立ち。
去年初めて読んだ自伝的小説「オレンジだけが果物じゃない」が抜群に素晴
らしかったので、即買って読みました。
いやはや、久々に読み終わるのが残念だと思うほど素晴らしかったです。
物語も良かったし、言葉も美しかったし。
「 孤児となった少女が盲目の老人に引き取られ、夜毎老人が語る100年前の
牧師の数奇な二重生活の話に耳を傾ける... 」という紹介だけではもしかし
てこの小説を手に取る事はなかったかもと思うと、作者を知ってて良かった。
いやね、そういう話っちゃ話なんですけど、そういう話じゃ無いっちゃあ無
いんですよ、全然。ダークさもエッジもあるしね。
ともあれ、本当に美しい小説でした。興味ある方は是非。